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トレイルランが出会い。「この地域いいな」の直感に導かれて水上村へ

水上村 地域おこし協力隊(水上村役場 地方創生推進課) 中川 拓さん
田川 慎さん
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2021 年春に水上村に移住してきた中川 拓さん(熊本市出身)と田川 慎さん(宇城市出身) にインタビュー。トレイルランナー仲間でもある 2 人から見た、水上村の魅力とは。

豊かな水上村の自然に心動かされ

水上村との出会いを教えてください

中川さん・田川さん:「トレイルランで水上村が好きになった」

私たちはかつての会社の同僚。共に体を動かしたり鍛えたりすることが趣味で、特にトレイルランニング(以下、トレイルラン)が好きなんです。トレイルランとは、登山道や林道など未舗装の道を走るアウトドアスポーツ。つまり自然の中に身を置いて走ることになります。過去に水上村で開催されたトレイルラン大会『マウンテンパーティー』に村外から参加した際には、この村のどこまでも豊かな自然を体感し、心を動かされました。そして何より村民の皆さんの声援や応援、おもてなしがとても温かく、ホスピタリティーにあふれていたことが印象的でした。

水上村での今の仕事について教えてください

中川さん・田川さん:「村民の皆さんの健康づくりをお手伝い」

地域おこし協力隊として、水上村生涯スポーツ施設『サクラヴィレッジ』の管理・運営を行っています。トレーニング器具をはじめ、歩行浴用 25m プールや高・低酸素ルームを備えた施設で、主に村民の皆さんに広く利用していただいています。皆さんの健康づくりをお手伝いできることがうれしいですし、「これはどうやって使うの?」「効果的な筋トレプランを教えて」などと頼りにしていただけるのでやりがいも感じています。トレーニングだけでなく交流の場としても機能していて、皆さんとの毎日のおしゃべりが楽しいです。
また『マウンテンパーティー』の企画・運営も担っています。

村のファンづくりをお手伝い

仕事のやりがいを教えてください

中川さん・田川さん:「自分たちだからできる仕事を」

今までは参加する側だった『マウンテンパーティー』の運営側になったことには、ちょっと寂しくも、感慨深いものがあります。コースの整備をはじめ丁寧に準備を重ねて、「自分も出たかったな」と悔しくなるくらいより良い大会にしていきたいです。過去の出場者だからこその気づきもあると思いますから。実際、この春には第 5 回大会を無事に開催でき、多くの参加者から満足の声をいただきました。私たちがそうであったように、この大会を通して参加者に水上村のファンになってもらえたらうれしいです。

水上村の魅力とは?

中川さん・田川さん:「どこまでも豊かな自然と人の温かさ」

もともと私たちの水上村の第一印象は、トレイルランを走破した高揚感とセットになったとても前向きなもの。今もそれは変わりません。どこまでも豊かな自然と人の温かさがこの村の大きな魅力。球磨川の源流があり、市房山があり、千年杉があり、盛大に咲き誇る桜があり…。その豊かな自然を武器に、村を挙げてアウトドアスポーツに力を入れている点もとても有意義だと思います。人の温かさで言えば、ご近所さんがご飯をおすそわけしてくださったり、子どもたちが無邪気に駆け寄ってきてくれたりと、心なごむ瞬間がたくさんあります。

水上村に来て、苦労したことはありますか?

中川さん・田川さん:「移動が大変だけれど、それも考えようかも」

人吉 IC までも1時間弱かかりますし、どこへ行くにも遠いのがちょっと大変ではありますね。逆に考えると、水上村を訪ねてくれる友人やトレイルランの仲間、『マウンテンパーティー』の参加者たちも、同じように長い時間をかけて来てくれているということ。そう考えるととてもありがたいなと思うと同時に、水上村が時間をかけてでも来たいと思わせる魅力や可能性を持っている、とも言えるのではないかと思います。

自分のリズムで行動しやすい環境

水上村に来て心理的な面で変化はありますか

中川さん・田川さん:「お互いがイキイキしている」

お互いを見ていると、水上村での暮らしを楽しんでいることがよく分かります。以前都市部に住んでいたころは、渋滞ラッシュの中での通勤やトレーニングジムでの器具を使う順番待ちなど、日常的にストレスを感じることが少なくありませんでした。今はそういったストレスから解放され、自分のリズムで行動しやすい環境にあります。自然体でイキイキとしているお互いのその存在がまた、いい刺激になっています。

移住を考えている人に向けてメッセージをお願いします

中川さん・田川さん:「足を運んでみたときの感覚も大切に」

これまで全国各地のトレイルラン大会に参加してきた私たちが、なぜ水上村を選んだのか。そこには、自然や人の良さはもちろん、ご縁もありますし、さらには言葉で表現しにくい直感的な理由もあります。「なんかこの地域いいな」という感覚です。それは、やはり実際に足を運んで土地柄に触れてみなければ生まれないし、生まれたその感覚は大事にしていいものだと思います。