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新しい水上の創造、
始動から加速へ!

水上村村長
interview03
「元気で輝く水上」「元気で笑顔あふれる水上」
を目指して住民の方々と一体となった水上村の
未来を創ります。

水上村とのかかわりと思いは

中嶽村長:水上村は、熊本県の東南に位置する人口約2100人の小さな村です。私はきれいな空気とおいしい水が自慢の大自然に抱かれた山里、水上村で生まれました。日本三急流、球磨川の水源があり、澄みきった源流と霊峰市房山・お嶽さんの麓で、幼少のころから山や川の恩恵を受け自然の植物や生物に触れて育ちました。ありがたいことだと幸せに思います。役場勤務を経て村長になったのは、この自然を活かした村づくりが必要と感じたからです。

自然を活かした水上村の魅力とは

中嶽村長:球磨川源流の清冽な水と、肥沃な土地から生まれる、お米、イチゴ、お茶、メロンなどの農産物。その農産物で作られた特産品や、美味しい水から作られる球磨焼酎。その他にも村内では、鹿肉を使ったジビエ料理や山女魚料理、豊富な山菜類や椎茸、筍なども自然を活かした自慢の産物です。現在、農林産品の生産、加工、販売を一貫したプランのもとに事業展開するため、「水上村産業推進機構」を起ち上げ、経済のトレンド確立を目指しているところです。例えば、鹿肉を使ったソーセージやジャーキー、桜の塩漬けをあしらった咲くらジュレ、企業とコラボしたジビエ餃子とハンバーグ、アイスクリームなどの商品化・流通にこぎつけました。
また、有史以前から自然湧出しているという湯山温泉は、「美人の湯」として女性客に人気を博しています。健康的な資源に恵まれた村の魅力と言えます。
それから、熊本県で2番目に高い山である霊峰市房山は、神秘的なステージ「森林セラピー基地」に認定されており、予防医学的効果を目指す森林浴が行える場所として注目を集めています。そこには、推定樹齢1000年で、幹回りが6メートル以上もある市房杉が林立しています。そんな圧巻の大自然に囲まれた水上村に住む方々は温かく、訪れた方にふるさとを思わせてくれます。それらが、本村の魅力と考えています。

水上村に相応しい活性化とは

中嶽村長:水と山が織りなす自然の恵み、春には市房ダム湖に一万本桜が咲きほこり、秋には緑なす山に映える彼岸花や紅葉が村を彩ります。この自然を活かした取り組みが水上村には不可欠です。桜まつりや秋フェスタの開催、森林セラピーをはじめとした体験型アクティビティは今後もやっていきたいです。
また、2017年にオープンした、クロスカントリー施設「水上スカイヴィレッジ」は、高地の環境を活かした場所で、中学・高校・大学陸上部や実業団、陸上愛好者の方々に数多く利用していただいています。スポーツ振興による「合宿の郷づくり」を目指し、ダム湖周辺の練習環境整備や、宿泊先である村内の民宿にご理解とご協力をいただきながら、選手に必要な栄養価の高いジビエ料理を提供するなどを行っています。それに関連し、ありがたいことに、最近では陸上関係のイベントが盛り上がりをみせています。従来より桜まつりの中で行っていた「桜の里健康マラソン」を「花より団子マラソン」に改名し、内容もリニューアル。山の中を駆け抜けるトレイルラン「MMP(水上マウンテンパーティー)」やマウンテンバイクのロードレース、「MBP(水上マウンテンバイクパーティー)」などを開催し、関係人口や交流人口の創出、ひいては水上村のファンづくりという意味で活性化の糸口となっています。

水上村の未来に向けて必要なことは

中嶽村長:水上村に住む人のリアルな声を聞いて、ニーズに応えていきたいという想いで、2019年に、各地区へ足を運び、座談会を行いました。そこでは、切実な思いを数多く聞くことができました。
乳幼児や児童、年頃の子どもさんをもつ親御さん。農林業、商工業・サービス業に従事される方々。介護などの支援を必要とする高齢者の方々。『この先、どうなっていくのだろうか』『この村に住み続けて大丈夫なのだろうか』『将来が全く、見えない』など、厳しい意見もいただきました。『元気で輝く水上』『元気で笑顔あふれる水上』を目指して住民の方々と一体となった水上の未来を創る。そのために村民の方たちと力を合わせ行動実践することが必要だと考えます。

具体的な取組とは

中嶽村長:村長就任二期目も中盤を迎えましたが、初心にかえり新たな決意と情熱をもって「新しい水上の創造、始動から加速へ!」を基本理念として、本村の更なる発展のため、誠心誠意努力しております。若者から高齢者の方まで、あらゆる世代に向けた支援に力をいれながら、SDG,sの視点も取り入れ、「自然・環境」「産業・経済」「人間・生活」の調和を保ちながら健全な発展を続けていく「サステナブルな社会」と、ICT基盤創出・移住定住の促進・関係人口の拡大・IT企業サテライトオフィス誘致など、地方創生の確立を目指します。
今後も、これまで以上に行財政の健全化を図りながら、様々な計画を精査し、次の4つの柱を中心に進めてまいります。
  • 子どもと高齢者・障がい者に安全で優しい村づくり
  • 活き活き働くことのできる村づくり
  • 共生( 自立) の村づくり
  • 村行財政の健全化による村づくり
時代は「平成」から「令和」へと変わりました。新しい時代を村民の皆様と共に希望をもって力強く歩んでまいります。